乳児院を退職した日。乳児院での日々を振り返ります。

同僚の先輩が手作りで作ってくれました。

乳児院を退職

 日々慌ただしく過ごしているうちに年度末を迎えました。私は3月31日に乳児院を退職しました。
 労働者としては、1ヶ月前に退職の意思を伝えればいつでも辞められる権利があります。その権利を公使するならば年度の途中で辞めても良い訳なのです。
 ですが、保育士業界では「退職するなら年度末です」という暗黙のルールがあると思います。厳密にいうなら、「思います」ではなく「暗黙のルールあります」の方が正しいかもしれません。
 年度末で辞める方が次の新入社員を転職者からも新卒者からも募集することが出来るからなんですよね。(ようするに、年度の途中で社員を探すのは大変ということです。)
 私は職場が好きでしたので、自分の中の区切りとして私も年度末を選びました。でも年度の途中で辞めた方々に対して悪い印象はありません。私が見てきた乳児院の皆さんは、年度の途中での退職の方はそれぞれいろいろな事情抱え、本意ではなく辞める気持ちが私にも伝わってきていたからです。
 現場はどのようなことがあっても、みんなで回さなきゃいけないのだと思います。私のように年度の途中から入社してくる人もいますから、少ないままみんなが疲弊していくばかりではありません。

退職日の出来事

 朝の9時に辞令交付でした。同じ法人グループで辞める人が本館に集合していました。組織長から辞令を交付され、その後事務の人に退職関係の書類を渡したり保険証を返したりして10分くらいで終了でした。辞めるまでとても悩み、辞令交付の時も申し訳なさと辞める辛さがあり複雑な気持ちだったのですが、すごくあっけなくて寂しいくらいでした。
 その後、個人的にいろいろ私の子供の不登校の悩みを聞いてくださった、児童養護施設の心理士さんに幸運にも偶然会えて高校合格したお礼が出来ました。今後のアドバイスもいただけました。私の社会福祉士の実習指導者だった先輩にもお会いすることが出来ました。

最後の乳児院

 乳児院に仕事がまだあったので乳児院に行くと、複数の職員さんが玄関で待っててくれて、個人的に花束やプレゼントをいただきました…。今月は送別会もあり、そこで花束をもらっていたのに…。とても嬉しかったです。
 さらに、職員さんに会うたびにそれぞれ個人で買ってくださっていたプレゼントをいただきました。こんなに優しい人たちの輪から、私は去ろうとしているのかと思うと、自分で決めたことなのに辛くなってしまいました。
 辞令の時のスーツからラフな服とエプロンに着替え、昼食は給食さんの計らいで、勤務していた部屋で自分が担当していた子と記念の焼きそばを作らせてもらいました。給食さんや子どもたち、同じ部屋の同僚さんたち、同じく退職される定年のベテラン職員さんたち…。みんなで昼食会になりました。みんなでワイワイと食べる焼きそばはおいしかったです。

心理士さんの言葉

 その後、事務をしつつ乳児院の心理士さんとおしゃべりしました。
 私はよく心理士さんに「考えていることがすぐ顔に出る」と言われていて、
自分では恥ずかしかったんです。
 でも、心理士さんは「ここに来るような子供たちが、こんなに豊かに感情を表現して良いんだと知ることが出来る。それはとても良いことなんですよ。」
といつも褒めてくれました。いつも私の低〜い自己肯定感を引き上げてくれていたんです。子供たちのためにいてくださる方なのに、私がいつも救われていました。
この日も、「子供たちのために必要な人なんですよ」と言ってくださいました。

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暖かな光で、いつも励まされているようでした

手作りのアルバム 

 おやつの時間は、大人と子供、みんなで「お別れおやつ会」をしました。いつもは食べない大人も、買ってきたスイーツや差し入れのドリンクで華やかな会でした。シフトでは休日の同僚さんも来てくださって、ありがたいやら申し訳ないやら…でした。

 その会でいただいたのが手作りのアルバムです。この写真のページの製作だけでも、画用紙を切り貼りして作った手作りです。他のページも保育士の職人技が光る渾身のページばかりでした。皆さん毎日忙しく働いています。勤務時間外にこのアルバムのために貴重な時間を使ってくれたんです。とても感激しすぎて、アルバムをちゃんと見ようとすると大泣きしてしまうので、理由をお伝えして後からゆっくりちゃんと見ることにしました。宝物です。

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このアルバムを作るのはとても大変だったと思います

春から看護学校に入学することを話す

 この「お別れおやつ会」の時に、自分の話す時間をもらえたので、看護学校に行くことも、やっと話せました!そもそも、先日の送別会で言おうと思っていたのですが、みんなの前に出て緊張したことで頭から抜け落ちてしまったんです。
 勝手な私の希望だけど、「看護学校行きたいから辞める」って思わないで欲しいです…と言うと、「思わないですよ〜!!」とみなさん言ってくれました。

 乳児院のみなさんが優し過ぎて、この日はほぼ1日中泣いていました。こんなに優しい人たちの中で何年も過ごしてしまい、もう私は他ではやっていけないのではないだろうか…とさえ思います。
 大事なもうひとつのお仕事。私が担当していた入所児童も年度末のタイミングで動きがあり、私の担当から離れました。詳しくは話せません。でもいつか、また話す機会がある時に。
 今日のブログ記事を読見ますと、すごく私が良い人で良い仕事してた風に見えますね。でも全くそんなことはないです。乳児院のみなさんがとてつもなく優しかったんです。